「飲食店は体力的に厳しい…」
「家族との時間をもっと取りたい!」
「飲食店の経験は役に立つのかな?」
飲食店のハードな働き方に悩んでいませんか?
お店という閉鎖的空間と過酷な労働環境のせいで、飲食店のスタッフは転職したくてもなかなか行動できません。
私は飲食業界で20年働いています。辞めていった人は数知れず。そこで転職した元同僚に話を聞くと、飲食店を辞めてよかった理由や活躍できる異業種、転職の妨げになった要因が分かりました。
- 飲食店を辞めてよかった理由5点
- 飲食経験者の元同僚が活躍してる5つの異業種
- 飲食店からの転職を阻む3つの要因
この記事を読めば飲食店を辞めてよかった理由と飲食店から異業種に転職するコツが分かります。
この記事を読んで仕事中心の生活から抜け出し、あなたの飲食店での経験を存分に生かせる職場を見つけてください。
飲食店を辞めてよかった理由5点
飲食店から転職した元同僚に聞いた「飲食店を辞めてよかった理由」は以下の5つです。
- 労働時間が短くなった
- 休日が増えた
- 給料が上がった
- 身だしなみが自由になった
- ストレスが減った
順番に解説します。
①労働時間が短くなった
一番多くの人が「働く時間が短くなってよかった」と言います。
労働時間が短くなり自由な時間が増えたのが理由です。
例えば
- 友人と会う時間
- 恋人と過ごす時間
- 家族との時間
- 趣味や遊びの時間
- 資格取得やスクールに通う時間
など。
9~18時の仕事で空いた時間を、余暇や自分磨きの時間に充てています。
②休日が増えた
労働時間が減ったのと同じくらい飲食店を辞めてよかった理由が休日が増えたことです。
「週2日休めるのがうれしい」と言っています。さらに「有休も取りやすい」とのこと。
確かに厚生労働省の就労条件総合調査でも、宿泊業・飲食サービス業の平均年間休日総数が104.2日と断トツに少ない結果が出ています。
引用:厚生労働省/就労条件総合調査
カレンダー通り休めると選択肢が増えます。
さらに年次有給休暇の取得率が、44.3%で全業界中最低の数字です(厚生労働省の就労条件総合調査より)。
引用:厚生労働省|就労条件総合調査
こんなにも飲食店時代と差があると、飲食店で働くことはもう考えられなくなります。
③給料が上がった
「給料が上がって飲食店を辞めてよかった」と言う人も多いです。
ただ急激に上がったというよりも
- 一人暮らしができる
- 残業代が出る
- 仕事量に見合った額になった
というように飲食店が安すぎたと感じています。
転職サービスdodaによると、他業種と比較して飲食店の平均年収は最低クラスということが分かります。
業種 | 平均年収 |
---|---|
金融 | 469万円 |
メーカー | 466万円 |
総合商社 | 464万円 |
IT/通信 | 446万円 |
建設/プラント/不動産 | 432万円 |
専門商社 | 424万円 |
インターネット/広告/メディア | 423万円 |
メディカル | 408万円 |
サービス | 377万円 |
小売/外食 | 359万円 |
100万円の差がある業界も!
④身だしなみが自由になった
飲食店の身だしなみルールから解放されることも、飲食店を辞めてよかった理由に挙げられます。
飲食店は料理や飲み物を提供するので、身だしなみが他の仕事よりも厳しいです。
例えば
- 髪の色・長さ
- ネイル
- ひげ
- ピアス・指輪・ネックレス
など。本当に自分がしたい格好で仕事ができる喜びを転職先で得ています。
⑤体調が良くなった
飲食店を辞めて活躍している人は「体調がよくなった」と言います。
理由は
- 肉体労働から解放された
- ストレスが減った
- 将来の不安が減った
などです。
飲食店の仕事は立ちっぱなしで重いものをたくさん運ぶので、足腰をやられたります。また飲食店という閉鎖的な空間でパワハラやセクハラも多いです。さらに人手不足と業務のIT化で将来への不安を感じる人もいます。
飲食店で働く20代会社員109名を対象にした、飲食業界の若手のキャリアに関する意識調査によると、飲食店のキャリアに70.6%が不安ありと回答しています。
(引用元:株式会社ブレイバンステクノロジーズhttps://www.bravance.co.jp/)
落ち着いて仕事ができ、よくわからない理由で怒られることもなくなり、仕事にやりがいが見つかれば、飲食店を辞めてよかったのも納得です。
一緒に働いていた時よりも生き生きしてる人が多いです。
飲食店の仕事には向き不向きがあるのも確かです。自分が飲食業に向いているか向いていないかの判断基準は別記事で詳しく解説しています。
飲食経験者が活躍してる異業種
実際に私が一緒に働いていた仲間が転職した異業種を紹介します。
食品業界
飲食店経験者の転職先として一番多く見かけるのが食品業界です。例えば食品メーカーや食材・ワインのインポーター。
飲食店での食品の仕入れやメニューの開発などは食品メーカーで生かせます。飲み物を頻繁に扱っていたのであれば、ビールや清涼飲料を主力にしているメーカーも選択肢です。
また飲食店が取り引き先のインポーター(輸入商社)も飲食店での経験を生かせます。飲食店の内情は熟知してますし、顔なじみがいれば人脈を使えてメリットが大きいです。
私はソムリエの知り合いが多いのでワインのインポーターへの転職をよく聞きます。
働いてきたお店の業態やジャンルによって興味のある分野を幅広く探せる業界です。
事務職
体力的にきつかった人は事務の仕事に転職しています。
ただ単なる事務仕事ではなく、飲食店の経験を生かした接客も含む事務職へ転職している人が多いです。
いわゆる接客事務半々。
例えば調剤薬局の事務。患者さんや病院スタッフと話したり、医薬品を扱うので衛生面で気を付けなければなりません。飲食店での店舗を清潔にしておく習慣や身だしなみ教育、コミュニケーション能力が生かせます。
事務職は土日祝日が休みなので、体力的な負担は飲食店よりも軽減できます。
営業職
営業職も飲食店を辞めた人の多くが就いている仕事です。
営業職はお客さんに商品やサービスを提案したり販売したりします。提案力とコミュニケーション能力が必要。飲食店でアイデアを出すのが得意だったり、お客さんと話すことを楽しめていたならば、今までのキャリアを生かせます。
営業職は求人数が多くて転職活動がしやすいです。
「飲食店は辞めたいけど、人と話す仕事は続けたい」という人は営業職も選択肢に入れてください。
販売職
飲食店で働いていた時、お客さんと友達になるくらい仲良くなっていた人は、販売の仕事に転職しています。
アパレルや化粧品、携帯電話販売などです。その場でダイレクトにお客さんからの反応を実感できたり、リピーターになってくれた時のうれしさは飲食店の仕事と似ています。話し好きだったり気配りができる人が多かったです。
人懐っこい笑顔は天性だと思います。
飲食店で自ら積極的に行動できていた人は販売職も検討してみましょう。
看護・介護業界
飲食業界で長く働いていると、看護・介護業界に転職する人と逆に看護・介護から転職してくる人の両方を見かけます。
飲食店で身に付くスキルはコミュニケーション力や細かい気配りができる能力です。看護や介護業界は患者さんや利用者と密接に関わる仕事なので、仕事の適性が飲食店と似ている部分があると思います。
もともと飲食業界と迷っていて素直で優しい人が多い印象です。
飲食店での大変さに耐えてきた人ならば、看護・介護の業界はやりがいがあり誇りを持って働けます。
大きい会社に在籍中なら今の職場を退職せずに社内転職で解決する場合もあります。
飲食店からの転職を阻む要因3つ
飲食店から異業種に転職して活躍している人は大勢います。
しかしなかなか踏み出せなかったり、転職しても失敗している人も多いです。
異業種で活躍するために飲食店からの転職を阻む要因を知って、対策する必要があります。
- 視野が狭くなっている
- 自分には無理という思い込み
- 強みに気付いていない
①視野が狭くなっている
飲食店で働く人は視野が狭くなりがちです。なぜならばお店は限られた人で構成された閉鎖的な空間だから。
飲食店は一つの目標に向かって、チームで仕事をするので結束力は高いです。しかし大勢のスタッフと同じ空間で長時間一緒にいることで、考え方は偏り狭いものの見方になります。自ら外に出なければ、同じ業界はもちろん違う業界の人との交流もありません。
視野が狭くなると今の職場以外で働くことが考えられず、転職の機会を逃してしまいます。
②自分には無理という思い込み
自分には他の仕事は無理と思い込んでいる人が飲食店には多いです。なぜならば、お店の仕事は単調な作業が多いから。
飲食店は
- 素早く
- 短時間に
- 多くのお客さんを
サービスをしなければならないので、事前の仕込みやスタンバイが必須です。アイテム数も気が遠くなるほど膨大。
するとポジションによっては、仕事内容のほとんどが単純作業の日もあります。配置が決まっているお店もあるので、接客をせずにひたすらスタンバイというケースも。
同じ作業をひたすら繰り返すばかりだと、自分の経験を浅く見積もり、他には何もできる仕事ができないと思ってしまいます。
③強みに気付いていない
飲食店で働く人は、自分には転職に生かせる強みがないと思っています。なぜならば過酷な労働環境で働きキャリアを振り返る暇がないからです。
飲食店を辞めたい理由でもお伝えしましたが、飲食店は働き方がとてもハード。毎日の営業をこなすのに精いっぱいで、スキルや経験を積んでいることに気付けません。会社の研修合宿などがあれば、キャリアを棚卸しする機会もあります。しかし転職に通用するキャリアの振り返りはなかなかできません。
自分の強みに気付いていないと、キャリアアップするチャンスを失うことになります。
飲食店という閉鎖的な空間で働く異常性に気付きにくい実情は別記事で詳しく解説しています。
飲食店を辞めて異業種で活躍するために
広い視野で思い込みを捨てて自分の強みに気付くには、一人では難しいです。誰かの力を借りた方がうまくいきます。
本来ならば今いる会社の違う部署の先輩だったり、チームで共に働く仲間に聞いてみるのが一番いい方法。しかしそれができていれば飲食店を辞めることに苦労はしていないはず・・・。
それならば飲食店で働く人は転職エージェントに相談するのが一番効果的です。
なぜならば第三者の視点でキャリアのカウンセリングを通してあなたの強みを浮き彫りにできるから。
相談だけでも可能な転職エージェントはあります。転職エージェントはただの仕事紹介だけでなく、今まで気付かなかった新しい自分を発見できる場所と考えるとうまくいきます。
相談のつもりでも意外な仕事を紹介してくれるかもしれません。
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