「残業だらけで体がもたなかった……」
「失業保険をもらいながら就職できるかな?」
「退職後すぐに失業手当をもらいたい!」
会社を退職することになったけれど、自己都合と会社都合のどちらになるのか、失業手当にどんな影響があるのか不安を感じていませんか?
実は、会社都合退職として認定されれば、給付制限期間なしで最大330日間も失業手当を受給できます。
この記事では、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の私が、会社都合退職が認められる具体的な条件から、受給金額の計算方法、必要書類の準備、自己都合から会社都合への変更方法まで徹底解説します。

知らないと損する、労働者の権利や社会保障の活用法です!
正しい知識を身につけて、あなたが受け取れる失業手当を最大限活用しましょう。
会社都合退職が認められる条件
会社都合退職(リストラ・倒産など)と認定されれば、失業手当を給付制限期間なしで受給できます。



会社都合での退職者を特定受給資格者といいます。
厚生労働省が定める特定受給資格者の条件は「倒産等により離職した者」4項目と「解雇等により離職した者」13項目の合計17項目です。
ここでは主要な5つの条件を詳しく解説し、その他の条件を簡単に紹介します。
倒産・破産による離職
会社の倒産や破産により職を失った場合は、会社都合退職として扱われます。
具体的には、
- 破産手続開始
- 再生手続開始
- 更生手続開始
- 特別清算開始
の申立てがあった場合が該当します。
賃金(退職手当を除く)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した場合も対象です。
これらの状況では、離職票に記載される離職理由コードによって特定受給資格者として認定されます。
倒産による離職は労働者に責任がないため、最も優遇されます。
状況に応じて異なるコードが使用されるため、ハローワークで確認することが重要です。
解雇による離職
解雇による離職は、懲戒解雇を除いて会社都合退職です。
普通解雇や整理解雇、希望退職者の募集に応じた場合も含まれます。
退職勧奨を受けて離職した場合も、実質的な解雇として扱われるのです。
ただし、労働者の重大な責任による懲戒解雇は自己都合退職となるため注意が必要。
解雇理由証明書を会社から取得し、ハローワークに提出することで適切な判定を受けられます。
労働条件の相違による離職
採用時に示された労働条件と実際の条件が著しく異なる場合、会社都合退職が認められます。
例えば
- 賃金
- 労働時間
- 職種
- 勤務地
などが労働条件通知書や雇用契約書の違う場合です。
特に賃金が当初の提示額より2割以上低い場合や、所定労働時間が週20時間以上異なる場合は明確な相違として認定されやすいです。



通勤時間が往復4時間以上となった場合も対象!
証明には労働条件通知書と実際の給与明細書、タイムカードなどの比較資料が必要。
入社後早期に相違が判明した場合は、速やかに証拠を集めておくことが重要です。
賃金の大幅な低下による離職
賃金が従来の85%未満に低下した(または低下することとなった)ため離職した場合は、会社都合退職となります。
ただし、労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限られます。
賃金低下の理由が会社の業績悪化や賃金制度の変更による場合が対象です。
労働者の責任による降格や、労働時間の短縮に伴う賃金減少は該当しません。
残業代の減少も、基本給に変更がなければ対象外です。



証明には低下前後の給与明細書が必要。
賞与は含まれませんが、毎月支給される営業手当や職務手当の減額は対象となるため、詳細な記録を残しておくことが大切です。
予見可能性の判断は個別の事情によるため、ハローワークでの確認が重要です。
長時間残業による離職
離職の直前6か月間のうちに、いずれか連続する3か月で月45時間を超える時間外労働があった場合、会社都合退職が認められます。
また、1ヶ月でも100時間を超える残業があった場合も該当します。
健康障害リスクが高まる「過労死ライン」とされる月80時間を超える残業が2~6ヶ月平均で発生した場合も対象です。
これらは厚生労働省の基準に基づいており、労働者の健康を守るための重要な規定となっています。
証拠となるのは
- タイムカードや勤怠記録
- パソコンのログイン記録
- メールの送信時刻や業務日報
など。
日頃から証拠記録を残しておきましょう。
その他の会社都合退職
上記5つの条件以外にも、会社都合退職として認められるケースが多数あります。
例えば
- パワハラ・セクハラ・マタハラ
- 事業所の移転により通勤が困難になった場合
- 妊娠・出産・育児・介護を理由とした不利益な取り扱いを受けた場合
も該当します。
契約更新が約束されていたのに更新されなかった場合、事業主による法令違反があった場合、休業が3か月以上続いた場合、業務が原因で心身に障害を負った場合も会社都合退職の対象です。
これらの条件は個別の事情により判断が異なります。
よって該当する可能性がある場合は、証拠となる書類を準備してハローワークに相談することをお勧めします。
特定受給資格者として認定されれば、給付制限期間なしで失業手当を受給できます。
失業保険を会社都合でもらうための受給要件3つ
会社都合退職で失業手当を受給するには、3つの基本要件を満たす必要があります。自己都合退職より条件が緩和されているものの、すべての要件をクリアしなければ受給できません。
雇用保険の加入期間は6ヶ月以上
会社都合退職の場合、離職日以前の1年間に雇用保険の被保険者期間が通算6ヶ月以上あれば受給資格を得られます。
自己都合退職では離職日以前2年間に12ヶ月以上必要です。



大幅に条件が緩和されています。
被保険者期間の計算では、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1ヶ月として数えます。
2020年8月1日以降に離職した人については、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある月も1ヶ月として計算可能です。
転職している場合は、離職日から遡って1年以内の期間であれば通算できます。
パートやアルバイトでも、週の所定労働時間が20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険に加入しているため、正社員以外でも要件を満たせば受給可能です。
雇用保険被保険者証で加入期間を確認しておくことが大切です。
ハローワークでの失業認定が必要
失業手当を受給するには、ハローワークで失業の認定を受ける必要があります。
まずは離職票を持参して求職申込みを行い、受給資格の決定を受けましょう。



離職理由の確認が重要なポイント!
離職票に記載された離職理由コードが会社都合を示す番号であることを確認してください。
もし自己都合となっている場合は、異議申し立てを行うことも可能です。
後は4週間に1回の失業認定日にハローワークを訪問し、求職活動の実績を報告します。
認定日を無断で欠席すると、その期間の手当は支給されないため要注意。
初回の認定日は特に重要で、必ず指定された日時に行く必要があります。
働く意思と能力があること
失業手当は再就職を支援する制度のため、働く意思と能力があることが必須条件です。
積極的に求職活動を行い、いつでも就職できる状態が求められます。
働く能力がないと判断される例として、
- 病気やケガで30日以上継続して働けない
- 妊娠・出産・育児により直ちに就職できない
- 家事に専念する場合
- 学業に専念する学生
- 次の就職が内定している人
などがあります。
ただし、これらの状況でも受給期間の延長申請を行えば、原則の受給期間1年間に加えて最大3年間の延長が可能です。
合計最大4年間まで受給資格を保持できるため、状況に応じた手続きを選択しましょう。
会社都合退職の失業保険はいくらもらえる?
失業手当の金額は、退職前の賃金と年齢によって決まります。
基本手当日額は賃金日額の50~80%で計算され、年齢によって上限額が異なる設定です。
会社都合退職の場合は待期期間7日後すぐに給付が開始されるため、実際の受給額を把握することで、退職後の生活設計を立てやすくなります。
基本手当日額の計算方法
基本手当日額は、離職前6ヶ月間の賃金総額を180で割った「賃金日額」に給付率を掛けて算出します。
賃金総額には基本給、残業代、各種手当を含みますが、賞与は除外されます。
計算式は「賃金日額×給付率=基本手当日額」です。
例えば月給30万円の場合、6ヶ月で180万円となり、賃金日額は1万円となります。この賃金水準では給付率が約60~65%となるため、基本手当日額は6,000~6,500円程度です。
賃金日額の計算では、支給総額から税金や社会保険料を引く前の額面金額を使用します。
退職直前に残業が多かった場合は、その分も含まれるため受給額が増えることもあります。
正確な金額はハローワークで計算してもらえるため、離職票を持参して確認するのが確実です。
賃金水準による給付率
給付率は賃金日額によって50~80%の範囲で設定されています。
賃金が低い人ほど高い給付率が適用され、生活保障の観点から配慮された仕組みです。



年齢は給付率には影響せず、あくまで賃金水準が基準。
60歳未満の場合
賃金日額が
- 2,611円~5,410円では80%
- 5,411円~12,330円では50~80%(段階的に変化)
- 12,331円以上では50%
の給付率となります。
60~64歳の場合
賃金日額が
- 2,611円~5,410円で80%
- 5,411円~11,250円で45~80%
- 11,251円以上で45%
です。
給付率は段階的に変化するため、賃金日額が境界線付近の場合は複雑な計算が必要です。
一般的に月給20万円程度なら約70%前後、30万円なら約60~65%の給付率が適用されます。
受給金額の上限と下限
基本手当日額には年齢別の上限額が設定されており、高収入者でも一定額以上は受給できません。
2024年8月1日改定後の上限額は、年齢によって異なります。
| 年齢区分 | 上限額(1日あたり) |
|---|---|
| 29歳以下 | 7,355円 |
| 30~44歳 | 8,155円 |
| 45~59歳 | 9,260円 |
| 60~64歳 | 8,477円 |
| 65歳以上 | 7,182円 |
例えば35歳で月給50万円の人でも、基本手当日額は8,155円が上限となり、月額換算で約22万8千円程度の受給となります。
下限額も設定されており、全年齢共通で2,196円です。
パートやアルバイトで賃金が低い場合でも、最低限の生活保障が受けられる仕組みです。
上限額は毎年8月に改定されるため、最新の金額はハローワークで確認しましょう。
会社都合退職の場合、待期期間7日後すぐに給付が開始されます。
自己都合退職のような3ヶ月の給付制限がないため、早期に生活の安定を図ることができます。
会社都合退職の失業保険メリット3つ
会社都合退職の大きなメリットは3つあります。
会社都合退職の待期期間は7日間のみ
会社都合退職でも、ハローワークで求職申込みをした日から7日間の待期期間が必要です。
この期間は失業状態を確認するための法定期間で、退職理由に関わらず全員に適用されます。
待期期間中にアルバイトや日雇い労働などで働いた日は待期期間に含まれず、その分だけ待期期間の完了が遅れてしまいます。



1日でも働いてしまうと給付開始が遅くなります!
この7日間は働いてはいけません。
ボランティア活動は可能ですが、交通費実費以外の謝礼を受け取ると就労とみなされる場合があるため注意が必要です。
土日祝日も待期期間に含まれるため、月曜日に手続きをすれば翌週の月曜日に待期期間が満了。
この7日間を確実に失業状態で過ごすことで、スムーズにな受給を開始できます。
給付制限期間なしですぐもらえる
会社都合退職の最大のメリットは、待期期間終了後すぐに失業手当の支給対象期間が始まることです。
自己都合退職では2ヶ月の給付制限期間がありますが、会社都合ではこれが免除されます。
初回の失業認定日(通常は待期満了後2~3週間後)で認定を受ければ、その後5~7営業日程度で指定口座に振り込まれます。
例えば4月1日に手続きをした場合、4月下旬には初回の手当を受け取れる計算です。
生活費の計画を立てる際は、手続きから約1ヶ月後に初回支給があると考えておくと安心。
自己都合退職と比べて約2ヶ月早く受給できる制度です。
給付日数は最大330日
会社都合退職の場合、年齢と雇用保険の加入期間により90日~330日の範囲で給付日数が決まります。
| 年齢区分 | 被保険者期間 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 29歳以下 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | - |
| 30~34歳 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | - |
| 35~44歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | - |
| 45~59歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60~64歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
45歳以上59歳以下で被保険者期間20年以上の場合に、最長の330日間受給可能です。
自己都合退職では最大150日のため、会社都合の方が2倍以上長く受給できるケースもあります。
特に中高年で長期勤続者ほど有利な制度設計となっており、再就職活動に専念できる期間が確保されています。
失業保険を会社都合でもらう4つのステップ
失業手当を受給するには、ハローワークでの手続きが必要です。
4つのステップに分けて解説します。
ハローワークで受給資格の認定
離職票が会社から届いたら、速やかに手続きを開始することが重要です。
必要書類は、
- 離職票-1と離職票-2
- 本人確認書類
- 写真2枚
- 印鑑
- 預金通帳
です。
マイナンバーカードがあれば本人確認書類として使用できます。
窓口では、離職理由の確認や就職の意思確認が行われ、問題なければ「雇用保険受給資格者証」が交付されます。
手続き当日に待期期間が開始され、雇用保険受給者説明会の日時も指定されます。
混雑する時期は手続きに2~3時間かかることもあるため、午前中の来所がおすすめです。
雇用保険受給者説明会への参加
受給資格決定から1~3週間後に開催される雇用保険受給者説明会への参加は必須です。
この説明会で失業認定申告書の書き方や求職活動の方法について詳しい説明を受けます。
説明会は約2時間。
雇用保険制度の仕組みや不正受給の防止、職業訓練の案内などが行われます。



重要なのは雇用保険受給資格者のしおりをもらうこと!
今後の手続きに必要な情報が記載されています。
初回の失業認定日もこの場で正式に決定されます。
やむを得ない理由で欠席する場合は、別日程での受講を調整する必要があります。
この説明会への参加自体が求職活動実績1回分としてカウントされる点も見逃せません。
求職活動の実施
失業手当を継続して受給するには、4週間の認定期間中に原則2回以上の求職活動実績が必要です。
会社都合退職でも、この要件は自己都合退職と同じく適用されます。
求職活動として認められる活動は、
- 求人への応募
- ハローワークでの職業相談
- 民間職業紹介事業者での相談
- セミナーへの参加
などです。



求人情報を閲覧するだけでは実績として認められません。
インターネットでの求人応募も実績となります。
初回認定期間は説明会参加が1回分となるため、追加で1回の活動が必要です。
2回目以降は2回の活動が必須。
計画的に活動を行い、失業認定申告書に正確に記入することで、確実な受給につながります。
失業認定日の手続き
4週間に1回の失業認定日には、必ずハローワークに行って失業状態の認定を受ける必要があります。
指定された時間に遅れると、その期間の手当が支給されない場合があります。
認定日には、失業認定申告書と雇用保険受給資格者証を提出します。
申告書には、認定期間中の就労状況や求職活動実績を正確に記入します。
アルバイトをした場合は、必ず申告が必要で、収入額によっては手当が減額される可能性もあります。
認定が完了すると、約5~7営業日後に指定口座に手当が振り込まれます。



次回の認定日も指定されるのでスケジュール管理を徹底しましょう。
病気や面接などでやむを得ず欠席する場合は、証明書類を持参して後日手続きを行えば、遡って認定を受けられます。
各ステップを確実に実行することで、スムーズな受給が可能となります。
会社都合退職を証明するための必要事項
会社都合退職として認定を受けるには、客観的な証拠書類の準備が必要です。
ここでは3つ紹介します。
事前に必要書類を整理しておきましょう。
離職票の離職理由コード
離職票-2に記載される離職理由コードが、会社都合退職の認定において最も重要な判断材料となります。
コード番号により特定受給資格者に該当するかが決まるため、必ず確認が必要です。
会社都合に該当する主なコードは、
- 「11」(解雇)
- 「12」(天災等による事業継続不可)
- 「21」(雇止め)
- 「22」(倒産・退職勧奨)
- 「23」(事業主からの働きかけによる正当理由のある自己都合)
- 「31」(事業主からの働きかけによる正当理由のある自己都合退職)
離職票の「具体的事情記載欄」も重要な確認ポイントです。
会社側の記載内容と実態が異なる場合は、ハローワークで異議申し立てができます。
離職票を受け取ったら、すぐにコードと記載内容を確認し、コピーを取っておきましょう。
タイムカードや給与明細
長時間労働や賃金未払いを理由とする会社都合退職では、タイムカードと給与明細が重要な証拠です。
少なくとも退職前6ヶ月分は必ず保管しておいてください。
タイムカードがない場合は、
- パソコンのログイン記録
- 業務メールの送信時刻
- ICカードの入退室記録
なども証拠として有効です。



手書きの勤務記録でも証拠能力があります!
私はスマートフォンで出退勤時刻を撮影した画像も証拠として使用しました。
給与明細では、基本給の変動、残業代の未払い、手当の廃止などを確認できます。
Web明細の場合は、PDFでダウンロードして保存することが大切です。
これらの書類は、会社都合退職の認定だけでなく、未払い賃金の請求にも活用できるため、退職後も大切に保管してください。
労働条件通知書との相違を示す書類
採用時の労働条件と実際の条件が異なることを証明するには、労働条件通知書と実態を比較できる書類が必要です。
書類を組み合わせることで、労働条件の相違を客観的に立証できます。
採用時の労働条件を証明する書類
最重要書類は雇用契約書、労働条件通知書。
会社が正式に提示した労働条件を示す決定的な証拠です。
ハローワークや求人サイトの求人票も証拠です。
プリントアウトまたはスクリーンショットで保存しておきましょう。
面接時のメモや録音も、約束された条件の証明に役立ちます。
採用担当者から説明された内容を記録しておくことで、後の証明材料となります。
実際の労働条件を証明する書類
実際の労働条件を示す書類として、
- シフト表
- 業務日報
- 組織図
- 辞令書
なども有効です。
日々の勤務実態を記録した書類は、約束と異なる労働実態の証明になります。
職務内容の相違を証明する書類
例えば、事務職採用のはずが営業職に配置された場合は、名刺や業務報告書が証拠です。
実際に従事している業務内容を示す書類を保存しておきましょう。
勤務地の相違を証明する書類
勤務地の相違は、通勤定期券や出張申請書で証明できます。
約束された勤務地と異なる場所での勤務を命じられた場合、これらの書類が有力な証拠となります。
自己都合から会社都合への変更方法
離職票に自己都合退職と記載されていても、実態が会社都合に該当する場合は変更が可能です。
ハローワークへの異議申し立てにより、正当な離職理由への変更を求めることができます。
適切な証拠書類を揃えて手続きを行えば、会社都合退職として認定される可能性があります。
変更が認められるケース
自己都合退職から会社都合退職への変更は、退職の実態が特定受給資格者の要件を満たす場合に認められます。
会社から退職を促されて自己都合退職届を提出した場合でも、変更が可能です。
例として、
- 退職勧奨を受けて退職
- パワハラやセクハラが原因で退職
- 労働条件が約束と違っていた
- 長時間労働が常態化していた
などのケースがあります。
会社が「自己都合にしてほしい」と依頼してきた場合も、実態に基づいて判断されます。
重要なのは、退職届の形式ではなく退職に至った実質的な理由です。
たとえ自己都合退職届を提出していても、会社側に原因がある場合は変更が認められます。
ハローワークは提出された証拠を基に、公正な判断を行うため、諦めずに申し立てを行うことが大切です。
ハローワークへの異議申し立て5ステップ
慣れない手順なので細かく5ステップに分けて解説します。
離職票を持ってハローワークに行き、窓口で離職理由に異議がある旨を伝えましょう。
担当者から「雇用保険被保険者離職理由異議申立書」を受け取ります。
申立書には、実際の離職理由と会社が記載した理由との相違点を具体的に記載します。
証拠書類も一緒に提出するため、関連する書類をすべて準備しておきましょう。
作成した申立書と証拠書類を提出します。
その後、担当者による聞き取り調査が行われ、詳しい状況を説明する機会があります。
ハローワークは会社側にも事実確認を行い、双方の主張を照合して判断を下します。通常、申し立てから2~3週間程度で結果が出ます。
認められれば、離職理由コードが変更され、会社都合退職として扱われます。
認められなかった場合でも、都道府県労働局への再審査請求が可能です。
最初の申し立てで諦めず、段階的に対応することで認定される可能性が高まります。
企業が会社都合退職にしたがらない理由
企業が自己都合退職を強く希望する背景には、経済的なデメリットと対外的な評価への懸念があります。
会社都合退職にすると雇用関係の助成金が受給できなくなり、企業イメージにも影響を与えます。
これらの事情を理解しておくことで、交渉時の企業側の立場も把握できます。
助成金が受給できなくなる
会社都合退職者を出すと、企業は雇用関係の助成金を一定期間受給できなくなります。
厚生労働省の助成金の多くは、会社都合退職者がいないことを支給要件としているためです。
主な影響を受ける助成金として、
- トライアル雇用助成金(月額4万円×最大3ヶ月)
- 特定求職者雇用開発助成金(最大240万円)
- キャリアアップ助成金(1人最大72万円)
があります。
会社都合退職者が出ると、6ヶ月間これらの助成金の申請ができません。
中小企業にとって、年間数百万円規模の助成金収入を失う可能性があります。
特に人材不足で積極的に採用を進めている企業では、助成金を活用した採用計画が崩れることもあります。
このような経済的損失を避けるため、企業は自己都合退職での処理を求めてくるのです。
企業の信用度への影響
会社都合退職者が多い企業は、労働環境に問題があると見なされ、企業イメージが低下する可能性があります。
特に解雇や倒産による離職は、企業の経営状態への疑念を招きます。
ハローワークに求人を出す際、会社都合退職者の人数が一定基準を超えると、求人票に「要注意事業所」として表示される場合があります。
また、離職率の高さは就職情報サイトや口コミサイトで公開され、採用活動に悪影響を与えます。
取引先や金融機関からの信用にも影響する可能性があります。
上場企業では有価証券報告書に離職率を記載する必要があり、投資家の判断材料となります。
このような理由から、企業は可能な限り自己都合退職として処理し、対外的な評価を維持しようとする傾向があります。
まとめ|会社都合退職で失業手当を最大限活用するポイント
会社都合退職の3大メリット
- 給付制限なし → 7日間の待期期間後すぐ受給開始
- 最大330日間 の受給期間(45歳以上・加入20年以上)
- 受給額は賃金の50~80%(年齢別上限あり)
会社都合として認定される条件
特定受給資格者に該当する主な条件
- 倒産・解雇
- 長時間労働(月45時間超の残業が3ヶ月連続)
- 賃金の大幅低下(85%未満に低下)
- 労働条件の相違
重要な手続きステップ
- 離職票の確認 → 離職理由コードをチェック
- 証拠書類の準備 → タイムカード、給与明細、労働条件通知書など
- 異議申し立て → 自己都合になっている場合はハローワークで申請
- 失業認定 → 4週間ごとの認定日に求職活動を報告
企業が自己都合退職を求めてきても、実態が会社都合なら諦めない!
正当な権利として失業手当を受給し、次のキャリアに向けて前進しましょう。




