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【20年の実体験】飲食の正社員がきつい理由15個と対処法を解説!

両手に顔を埋める男性

アフィリエイト広告を利用しています。

「休みが少ない…」
「楽しいけど体が持たない・・・」
「この生活いつまで続くんだろう?」

飲食店での仕事がきつすぎて、未来に不安を抱えていませんか?

実は私も以前は、毎日のように24時まで働き休日出勤が続いていました。

そしてとうとう体調を崩し入院

現在はきつい状況をなんとか乗り切り、体力と時間に余裕のあるお店で働いています。

私は飲食業界歴20年。アルバイトから正社員になったので、正社員のきつさはよく分かります。

飲食店できつい思いをしている人が、以前の私のようになって欲しくないという願いでこの記事を書きました。

✔この記事の内容
  • 飲食の正社員がきつい15の理由
  • 【20年の実体験】飲食の「きつかった」&「よかった」
  • きつい状況への対処法5つ

この記事を読めば飲食業のきつい状況を打開する方法が分かります。

飲食業の正社員できつい状況に苦しんでる人にはぜひ知って欲しい内容です。最後までお読みください。

目次

飲食の正社員がきつい15の理由

疲れた男性

飲食業の正社員がきついと言われる理由を15個紹介します。

前半はデータにしっかり表れているきつさ。後半はデータには表れにくいきつさです。

  • 人手不足で正社員に負担
  • 長時間労働とサービス残業
  • 最低の有給取得率
  • 最少の年間休日
  • 低賃金
  • 高い離職率
  • 負のサイクル
  • 接客ストレス
  • スタッフ間ストレス
  • パワハラ・セクハラ
  • 肉体労働
  • 土日祝日に仕事
  • 汚くて危険な作業
  • 辞めさせてくれない
  • 底辺の職業にランクイン

それぞれ詳しく見ていきましょう。

人手不足で正社員に負担

飲食店で正社員として働いていると人手不足を感じます。

特に

アルバイトが足りない・・・

と思うことが多いです。

例えばスタンバイが終わらないので、「バックヤードで立ちながらおにぎりやサンドイッチをかじるだけ」という状況は飲食店ではよく見る光景です。

非正社員の人手不足割合は飲食店がトップというデータもあります

非正社員では、「飲食店」が 77.3%と群を抜いて割合が高い。

引用:帝国データバンク|人手不足に対する企業の動向調査

やはり飲食店では実感とデータの両方でアルバイトが集まらないことが分かります。

アルバイトが不足することでクレームが起きます。

理由は業務スピードが遅くなるからです。

例えば、

  • 料理や飲み物を完成させるまでに時間がかかる
  • ひとりで会計も行いオーダーも取るので、サービスが間に合わない

など。

ひとりで何役もこなさなければならない状況なので、正確性に欠けてミスも起きクレームが発生。

クレーム処理の負担が正社員にかかって仕事がどんどんきつくなります。

長時間労働とサービス残業

飲食業の労働時間は、他の業界と比べて長いです。

理由は宿泊業・飲食サービス業における、長時間労働者の割合が14%と高いからです(引用:厚生労働省の令和4年版過労死等防止対策白書〔概要版〕)。

引用:厚生労働省|令和4年版過労死等防止対策白書〔概要版〕

長時間労働はワースト2位です。

しかし本当は働いているのに、労働時間として計算されないのが飲食業。

サービス残業をしている時間がたくさんあります。

例えば、

  • スタンバイが間に合わず、シフトより早く出勤する時間
  • 休憩時間にお店の留守番や電話番をしている待機時間
  • 終わらなかった仕事を退勤後にやる時間

など。

そのため、この長時間労働者の割合は、実際よりも少ないはずです。

にもかかわらず、他業界より突出した長時間労働の割合。

飲食業は他業界より労働時間が圧倒的に長いのです。

全業界で最低の有給取得率

飲食業は休みを取りづらいです。

その証拠に、宿泊業・飲食サービス業の年次有給休暇の取得率が、44.3%で全業界中最低の数字です(厚生労働省の就労条件総合調査より)。

引用:厚生労働省|就労条件総合調査

飲食業の有給は、

  • お盆や年末年始の休みとして消化
  • 体調不良で欠勤した日に充当
  • 退職時にまとめて取得

などが多いです。

飲食の正社員は自分で申請して有休を取る習慣がないので休みが取りづらいのです。

最少の年間休日総数

飲食業は休みが少ないです。

なぜならば、宿泊業・飲食サービス業の平均年間休日総数が、104.2日と断トツに少ないからです(厚生労働省の就労条件総合調査より)。

休みが少ないと感じるのは、

  • 土日祝日やゴールデンウィークの勤務時
  • 連続勤務が多い時
  • スタッフ不足の穴埋めで出勤する時

などがあります。

働く実感としても休みが少なくてきついのが飲食の正社員。

休みが少なくても、しっかりとした給料をもらえれば頑張れます。

しかし、きつい現実は次項の「低賃金」です。

最低水準の賃金

飲食業の賃金は低いです。

なぜならば、宿泊業・飲食サービス業が257.4千円と全業界中最低だからです(厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査の概況より)。

引用:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査の概況

飲食業は、

  • ボーナスなし(あっても年1回で1カ月分)
  • 昇給なし
  • 残業代なし

の会社が多いです。

さらに残業代が出ないサービス残業が多いのも飲食業の特徴。

給料が長時間労働に見合わないので飲食の正社員はきついのです。

全業界ワーストの離職率

飲食業の離職率は他業界と比べて高いです。

宿泊業・飲食サービス業の3年以内離職率は、51.5%と高いからです(厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況による)。

引用:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況

離職率も全業界でワースト1位。

大卒は51.5%、高卒は61.1%の離職率。

実に半分以上が3年以内に退職しています。

私が以前いた会社では入社1カ月で退職希望者が続出し、役員や人事部まで出てきて大問題になったことがありました。その会社では研修体制を見直して改善したのですが、飲食業は昔も今も他業界と比べて人が定着しないのです。

負のサイクル

離職率が高いと負の連鎖が始まります。

人が定着しないことで悪循環が起こるからです。

すぐに人が辞める

人手不足が加速

さらなる長時間労働

また人が辞めていく

のように状況がどんどん悪化します。

負の連鎖

離職率が高いと負の連鎖が始まり、残された正社員の仕事はさらにきつくなるのです。

接客ストレス

接客による対人ストレスは多いです。

理由は様々なお客さんが来店するから。

例えば 

  • 自分勝手なお客さん(遅刻、当日変更、帰らない) 
  • 素行が悪いお客さん(酔っ払い、スタッフにからむ)

 など。

別のお客さんにも迷惑がかかる時もあります。

他にも 

  • 一生に一度の記念のシーン 
  • 提供するお料理やワインが高価格のお席 
  • 有名な政治家や芸能人の接待

など。

失敗が許されない緊張感やストレスにさらされます。 

高いレベルのサービスを連日朝から晩まで立ち仕事でこなして、時には演技もして。

心と体には相当な負担がかかります。 

スタッフ間ストレス

飲食店はスタッフ間のストレスも大きいです。 

理由は長い時間、閉鎖的な空間で共に働くからです。

具体的には 

  • ランチも営業するお店なら朝から深夜まで 
  • いつも視界に入って逃げ場がない 
  • 職人気質な人が多いので張り詰めた緊張感 

など。

こうして飲食店の従業員はスタッフ同士でもストレスをためていくのです。

パワハラ・セクハラ

飲食店の正社員は長時間共に働くのでパワハラやセクハラに苦しんでいる人は多いです。

気に入らなかったら

  • 暴言をはく
  • 物を投げつける
  • 悪口を言う

のように辞めさせたかったらいじめるというパワハラ行為がいまだにあります。

また上の立場を利用して、営業中にセクハラ行為をするような連中もまだ存在しています。

肉体労働

飲食業は肉体労働です。

仕事のほとんどが立ってやる作業だからです。 

さらに重いものを大量に運ぶ機会も多くあります。 

  • ビールやワインのボトル 
  • テーブルやイス 
  • ホテルや結婚式場なら大量の引き出物

など。 

アルバイトスタッフには負担をかけられないので、きつい肉体労働は正社員が行います。

土日祝日に仕事

土日祝日に仕事をするデメリットが大きいです。 

飲食店なので土日祝日の勤務は当然。 もちろんオフィス街には、日曜や祝日はお休みの飲食店もあります。 しかし多くの飲食業のお店は土日祝日はお仕事です。 

デメリットは 

  • 友人や恋人と休みが合わない 
  • 家族サービスができない 
  • 他の人が休んでいる日に働くことで孤立感を抱く 

など。 

もちろん平日休みのメリットもあります(平日は繁華街が空いているなど)。

でもたまには普通の人と同じ日に休みたくなるものです。

自由に休めない正社員は、土日祝日に仕事をするデメリットを感じやすくなります。

汚くて危険な作業

汚くて危険な作業も飲食業にはあります。

例えば

  • 酔ったゲストの嘔吐処理 
  • トイレの排泄物・汚物処理 

なとです。 

詰まると大変・・・
豪華絢爛な内装の高級店でも、汚くて危険な仕事はあるのです。

単純に汚い。

感染症(ノロウィルス、コロナ、インフルエンザ)のリスクもあります。

辞めさせてくれない

仕事がきついので「辞めたい」と伝えてもなかなか辞めさせてくれません。

会社側もあなたに辞めてもらったら困るので

  • 「ここで辞めたらもったいない」
  • 「辞めてもどこも雇ってくれないよ
  • 「おれもつらいんだ」

のように脅しや泣き落としを使って辞めさせてくれないのです。

辞めたいのに辞めさせてくれないきつさが正社員にはあります。

底辺の職業にランクイン

就活の教科書というサイトに「底辺の職業ランキング」という記事が掲載されて、「飲食店スタッフ」がランクインしました。今はその記事は削除されていますが、当時はテレビのニュースでも話題になりました。

おかげですっかり敬遠される仕事になった飲食業。新卒の就活では学生の親御さんにも避けられたり、アルバイトも集まらず人手不足。

飲食の正社員は人手不足でなおさらきつい立場になりました。

【実体験】飲食の正社員「きつかった」&「よかった」

飲食の正社員できつかった経験3選

20年飲食業で働いてきつかった経験を3つ選びました。

  • 3回入院
  • 毎日終電に乗れない
  • 店が倒産

それぞれ紹介します。

3回入院

飲食業界で働く20年で、体調を崩して3回入院しました。1年で2回入院した時もありとてもきつかったです。


理由は長時間労働で疲労がたまっていたからだと思います。

【当時の働き方】

1日のタイムスケジュール

平日は毎日朝から夜遅くまで。土日祝は朝6時半に起きて出社し、終わるのは24時近く。

月間の残業時間は150時間は超えていたと思います。

休みもあまり取れていませんでした。たとえ取れたとしても休日は動けずに一日中ベッドの中。気付けば外は真っ暗。こんなきつい毎日だと体を壊すのは当たり前です。

毎日終電に乗れない

終電に乗れなかった時期もきつかったです。

仕事が終わらずに終電を逃すのですが、当然翌日も朝早い出勤できつい。

そしてもっときつかったのがタクシー代をもらえなかったことです。働いても働いてもタクシー代でお金が出ていく。

毎日自腹5,000円💦

「なんのために働いているんだろ?」と最初は考える力がありました。しかし連日続くと思考停止。

ようやく上司の役員に相談すると「引っ越せ」の一言。

タクシー代が考慮されての給料ならまだ分かりますが、まったく給料は変わっていません。

今思い出すとよく耐えていたなと我ながらあきれます。

店が倒産

働いている店が倒産したのもショックできつかったです。

大規模商業施設の中のテナント店舗でオープンから携わっていたお店でした。ところが売り上げの見通しが立たず倒産。しかし近隣店舗もどんどん閉店していて、もともとの事業計画がムリゲーでした.

なんとか軌道に乗せようと休日も出勤し、勤務時間外でも働くいわゆるサービス残業もしていただけにショックは大きかったです。

愛着が湧いてたのでなおさら残念でした。

2022年中小企業庁の小規模企業白書によると、宿泊業・飲食サービス業の廃業率は5.9%で、すべての業種で最も高いです。一方で開業率も8.7%と高く、飲食業は入れ替わりが激しい業界です。

しかしきついだけではないのが飲食業。働いてよかったことも挙げておきます

飲食の正社員でよかった経験3選

飲食の正社員はきついですが、良かったこともあります。

直接言われる「ありがとう」

飲食店で働いて最もうれしい瞬間は、その場で直接「ありがとう」と言ってもらえること。

自分が考えた気配りが届いていることを実感し、

次は何をしてあげよう

と楽しみになります。

のちにお客さんがリピーターになってくれたり、グルメサイトに評価の☆星☆をたくさん付けて投稿してくれるのも日々の励みです。

こんな感じ。

引用:食べログ

接客をしている人間にとってサービスが満点5はこの上ない喜びです(コスパ…すいません勉強します)。

結果がダイレクトに分かるのは飲食業ならではの特色です。

アルバイト・新入社員の成長を見れる

教育したスタッフが成長していく姿を見るのは感慨深いです。

初めて研修担当になった時

なんでこんなこと教えなきゃいけないんだ?

と心の底では思っていました。

しかし実際にやってみると、意外に人の教育は難しいと実感。何気なく毎日やっていたオペレーションの意味を深く考えたり、伝え方を工夫したりと試行錯誤しました。その甲斐あってなんとか教え方も上達。相手も頑張ってくれたおかげで、一人前のスタッフになるまでの成長をたくさん見ることができました。

新人教育の経験をたくさん積めるのは、多くのアルバイトを採用する飲食店だからこそです。

ヘッドハンティングされる

私はヘッドハンティングされたことがあります。飲食業界で働いてきた結果が出ていることを実感しました。

経歴をサイトに登録して連絡を待つスカウトサイトではないです

突然会社の代表電話に私宛の知らない人からの連絡があり、何回か電話が来るので折り返してみることに。相手は実在するヘッドハンティング会社で、本当の会社名は最初は伏せるそうです。

後日面談を重ね、結果は上場企業の社長との面接で合格。ただ私をヘッドハンティング会社に紹介してくれた人は最後まで教えてくれませんでした。しかし一連のやり取りの中で、どうやら私がクレーム対応をしたお客さんという可能性が高かったです。

諸事情により入社はお断りしましたが、自分の仕事がしっかり認められていることに満足感と喜びを感じました。

ヘッドハンティングされたことは、不特定多数のお客さんが来店する飲食業で働いた思いがけない成果です。

きつい飲食への対処法5つ

20年飲食業界で働いてきて分かった、きつい状況を好転させるための対処法をまとめました。

きつい状況をどうやって乗り越えればいいのか困っている人は参考にしてください。

最低限のことだけ選びました。

  1. お客さんのことを真剣に考える
  2. 無理に仲良くしない
  3. 途中で相談する
  4. 完璧を目指さない
  5. 無理しない

①お客さんのことを真剣に考える

飲食業の目的はお客さんに喜んでもらうことです。そのためにどうすればいいのかを、経験やレベルは関係なく真剣に考えてみてはどうでしょう。そうすれば助けてくれたり共感する人は現れます。

パワハラしてきたり陰口を言ってくる人も、自然とあなたから離れていく効果もあります。

同じ考えの仲間が増えれば、きつい状況も軽くなったり、一緒に乗り越えることもできます。

②無理に仲良くしない

飲食店は複雑な人間関係が形成されています。

ホールスタッフはキッチンとお客さんの間に入る中間のポジション。そこに先輩後輩やアルバイトなどの関係性が入り、合う合わないが出て来るのが当然。人間関係で悩むと余計にエネルギーを消耗します。

「仕事の話しかしない人がいてもいい」

と割り切るのも必要。無理に仲良くしないのもきつい状況を回避するための方法です。

③途中で相談する

飲食店は幸いにもチームワークが必要です。たとえオペレーションを完璧に組んでも、一人じゃ無理な瞬間は必ず営業中にやってきます。「やばい回らない!」と思った時でも、常に相談や報告をしておくと意外なヘルプをもらえるのです。

相談する時は細切れの時間を使うのがコツです。「あとで相談があるんですが・・・」だとタイミングを逃しちゃいます。飲食店は営業中に細切れ時間がたくさんあるのは好都合。少し時間が空いたら、さらっと話しちゃいましょう。相談される側も身構えなくていいので、お互いウィンウィン(Win-Win)の方法ですよ。

④完璧を目指さない

私も以前仕事には完璧を求めていました。少しでも失敗があると、「なぜだめだったのか?」と帰りの電車の中でずっと自問自答していました。

しかしやはりチームワークで成り立つ仕事なので、

一人では完璧にはならない

のです。

むしろ完璧を目指さない方が、チームワークでもっといいものが出来上がったりします。自分一人で解決するのではなく、頼るところは頼ったり、任せられることは素直にお願いした方が心も穏やかに過ごせます。

⑤無理しない

無理をしてもいいことはありません。例えばお酒の力や不眠不休の爆発力で難しい局面を切り抜けることを否定はしないです。しかし心も体も壊すようなことは長続きしません。

健全で健康な仕事の仕方をしていれば、自ずと仕事の結果は出てきます

無理をするのはやめましょう。

とはいえ

「無理しないとやっていけない」

という気持ちも分かります。

そこで残る選択肢3つを次に紹介します。

飲食の正社員がきつい時思い出して欲しいこと

今いるお店が飲食店のすべてではない

どんな対処法を試してもダメなものはダメです。

何をやっても無理ならそんなきつい職場抜け出すしかありません。

私も

「あ、これは無理だ」

と感じたら見切りをつけていました。

飲食業の仕事がきつくてどうしようもない時思い出して欲しいことがあります。

今あなたが働いているような飲食店が、飲食店のすべてではない。

選択肢は他にもたくさんありますよ!

まだ他にもある選択肢

選択肢は大きく分けて3つ。それぞれの特徴を紹介しておきます。

社内異動異業種転職飲食から飲食への転職
ダメもとで何らかの
改善策を期待できます。
完全に飲食の世界から
サヨナラできます。
年収アップも期待できる
好待遇の会社へ。
上手な社内異動のコツ異業種転職の注意点飲食転職で知っておくべきこと
きつい状況への3つの選択肢

それぞれの詳細記事は以下です。

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